花を生ける意味
花を生けるのは、大きく二つあって、一つは、自然の風景に近づくとこと、もう一つは、頭の中にある幻想の世界を描くことのようです。
「自然の風景に近づくこと」このことは自然の風景の中で生活することの少なくなった今、難しくなっているのではないかと思います。
ゆえに、より幻想の中にある風景を描くことが求められてくるのだと思います。
自然を描くことはファンタジー
自然はよく観察するとすでにファンタジックでもあるし、物理的な規則性もあって、花一つとっても、宇宙に匹敵する何かがそこに実在しています。
花を生けることと絵を描くこと
花を生けることは、植物の無限の力を借りることができる、絵のほうは、もともと、物理的な材料によって表現するしかありませんので、花を生けることにその意味では劣ってしまうことは仕方ありません。花を描くことはそこに難しさがあり、常に自然に劣っているのではないかという悲しさがあります。
モディリアニ
モディリアニ(1884ー1920)は、生涯に裸婦と肖像しか描いていません、絵にはセザンヌの影響はありますが、彫刻化のブランクーシの示唆でアフリカ人彫刻に影響を受けています。暗褐色の背景、長い首、単純化したデフォルメ、絵はより抽象的な表現に近づくことで、その表現の弱さー自然から隔離することからくるものから何とか救い出されようとしているのかもしれません。長生きしたら、花を描くことがあったのでしょうか?
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