埼玉県の国語論説文の解説ー文化人類学の考え方を知る

 埼玉県の2020年度の公立高校国語入学試験は、松村圭一郎ら編著「文化人類学の思考法」により、「1 自然と知識ー環境をどうとらえるのか?」ー中空萌の文章からの出題でした。「環境問題」を文化人類学ではどのように問い自体を生み出していくか視点のあり方そのものを説明しているものです。

 

 自然を人為的なものがくわわっていないものとして考える、いわゆる「自然環境保護」という視点から、「私たち自身の生存にかかわる多種との緊迫した関係」ととらえなおす作業をわかりやすくおこなっています。今回の新型コロナウイルスも中空の言う多種との緊迫した関係ということになります。あらためて、文化人類学は面白そうだと感じるようであれば、問題はなんなくできるけど、「自然の驚異」などの表現ー自然を人為との関係でとらえる方法にこだわったら最後、回答不能になってしまいます。

 

 埼玉県の論説文は、単なる、事実の実証ではなく、思考法の視点自体を取り扱った文章を出題する傾向があるようです。それゆえに、余裕のある人は、社会学や文化人類学など、語尾に「学」のつく人の文章を読んでおくことー岩波のジュニアシリーズがおすすめーが大切だと思います。余裕のない人は、試験問題をやって、なんだ文化人類学とはそのようなものなのかと思えばよし、思えなければ・・・・仕方ないですね。あきらめます。



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