夏目漱石の鬱とジェイムズの心理学

夏目漱石は鬱状態が繰り返し現れる精神の持ち主だったことは有名です。漱石は、留学先のイギリスでジェイムズの「心理学原理」に出会ってしまうのですが、中国や日本文学と西洋の文学の相違などの課題をそれをとおして解答を得ようとする。心病んでしまうんですね。


当時の日本の状況を考えると、文化人類学の方法もなく途方に暮れるしかなかったと推察されます。


問題の立て方が偉大すぎたとも言えます。学者としての任をおりたのもその関係がなきにしもあらず、両文学の違いなどの課題を考えるよりも優れた文学作品を残したことは意義のある判断だったとい思います。


ジェイムズを理解できたかということですが、修禅寺の大喀血のときに「多元的宇宙論」を理解できたと漱石は感じます。宇宙は単一ではなく個人の見方で違う世界ができるーということです。


この話は、鶴見俊輔の「読んだ本はどこへいったか」(潮出版)からです、永遠の碩学です。





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