言語はもともと生まれたときから備わっているもので、生物学的な特徴とする言語生得説があります。認知言語学の立場から批判はされていますが、なお、人間の脳内に自律的に言語を司るモジュールがあるとする立場は、脳科学との融合の可能性やコンピューター言語の発展との関係が深く、今なお生きている仮説となっています。子供の言語の発達には、この仮説を否定できないところもあると感じますが、脳科学の進歩のような生物学的な発展とAI研究からこの仮説の真価が理解できるようになるのかもしれません。
子供の言語発達は、小学校の下学年の子供は、文脈から言語を理解する能力が高く、例えば、「猫」→「かわいい」「お母さん」→「優しい」などのように文脈で理解しているー高学年では、単語を独立させて理解することができるようになってくるようで、「幽霊」と「お化け」の類似性を考えることができるようになってくるーという学説があります。
ただ、なぜ、生物学的にこのような年齢的な発展があるのかは、わかっていないのではないかと思いますし、経験的に理解して、年齢に応じて対応するという方法しか、学習上は方法が存在しないと考えます。
言語を通じた発達は、社会性とも密接な関係がありますが、わかっていないことが多く、個性とも関係して、これで理解できたとの回答は全くないところだと思います。
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