行政法の考え方、さわりの部分

行政法は憲法や民法のような法典の名前ではありません。国や地方公共団体のすべての行政の活動のもととなっている法律、条例はすべて実質的意味の行政法になります。


国家の行政組織で考えてみると霞ヶ関の官庁が所管している法律だけでも1000以上あると考えられます。例えば、道路交通法は身近なものだろうと思いますが、農業協同組合法はあまり関係のある人が少ないのではないでしょうか


行政法は旧司法試験の試験科目には入っていませんでしたが、法科大学院では必修科目に入っています。


行政法を分類して大枠を学習するのが行政法を学ぶことになります。

1行政組織法 2行政作用法 3行政救済法 

行政法は誰が行うのか、その基本的な考え方、行政法をどのように行い、実行確保するのか、そこで国民はどう救済されるか補償されるかということを学んでいきます。


1番目の行政組織法を学ぶには、行政がどのように組み立てられているか、知ることが必要です。「行政主体」「行政機関」「公務員」キーワードは3つです。

2番目の行政作用法は、「法治主義」、「適正手続」「情報公開制度」「個人情報保護制度」「公文書管理制度」が基本的キーワードです。民法との区別を意識することが重要です。

 

 また、「行政はどのように行うのか」は、「行政処分」「行政指導」「その他の行為形式」の行為形式の違いを意識すること、行政処分は権利利益の救済との関連を注意します。

どのように実行確保するのかですが国民は必ずしもその法律通りの行動をしないことが考えられます。


その時のキーワードが、「間接強制制度」「直接強制制度」の二つの手続きです。

3番目の行政救済法は、間違った行政作用を是正することで国民の権利利益を救済する行政争訟制度ー「行政不服申立制度」「行政事件訴訟制度」の2つ。
行政作用によって国民に生じた損害を金銭で償う「国家賠償制度」の内容は、国家賠償制度と損失補償制度とその谷間の救済ということになります。

3つの手続き


行政法には3つの手続きがある
「行政処分」の手続き、「行政指導」の手続き、「その他の行政行為形式」の手続きの一部・・1
「行政不服申立て」の手続・・2 
「行政事件訴訟」の手続・・・3 
それぞれに、3つの手続法がある
1行政手続法 2行政不服審査法 3行政事件訴訟法

以下、手続法の条文を参照してみてください。


平成五年法律第八十八号 行政手続法

第一章 総則

(目的等) 第一条 この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであることをいう。第四十六条において同じ。)の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。 2 処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関しこの法律に規定する事項について、他の法律に特別の定めがある場合は、その定めるところによる。



平成二十六年法律第六十八号 行政不服審査法

第一章 総則

(目的等) 第一条 この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。 2 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(以下単に「処分」という。)に関する不服申立てについては、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。


昭和三十七年法律第百三十九号 行政事件訴訟法

第一章 総則

(この法律の趣旨) 第一条 行政事件訴訟については、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。

(行政事件訴訟) 第二条 この法律において「行政事件訴訟」とは、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟及び機関訴訟をいう。

(抗告訴訟) 第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。 2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。 3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。 4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。 5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。 6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。 一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。 二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。 7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。










 




29回の閲覧