認知の倹約ー被害者バッシングの構造 新型コロナウイルス罹患者に対する態度について

大脳半球を切除すると

大脳半球を切除する実験は古くから行われています。例えば、鳩の大脳半球を取り除いても鳩は運動を行うことができます。ジェームズの心理学でシュラーデルの言葉を引用しています。「無人格的」「物は単にある空間を占める質量に過ぎないー猫でも、犬でも、猛禽でもなにも違わない」


大脳を取り除いた鳩は危険を感じることはないと言えます。


「下位中枢はただ現存する感覚的刺激によってのみ活動し、大脳半球は考慮によって活動する。」ー大脳は過去の事例によって組み立てられた心象によって活動する、つまりは現存しないものにしたがって活動する、下位中枢は現存するもののみに従うことになります。


ここまでの話は、大脳は現存しない情報に左右されるという話の理解のためでした。

被害者バッシングの構造

例えば、自業自得という考え方の源泉は、自分も同じ被害になるかもしれないという恐怖と不安であると考えます。


「良いことをしたら良いことが起こる、悪いことをしたら悪いことが起こる」この概念が日常生活を送る上での安心感を得るための考えなのですが、よく考えてみると、悪いことがあった人は悪いことをした人になってしまう。


人の性質として認知的な倹約を行うのが大脳の特質でもあって、考えないことがより早い判断・効率的な判断を引き出すということだけをとれば、この考えは楽でわかりやすいものであると思います。善良な市民はそうなのかもしれない。

認知バイアスを減らす(心の働きにある偏り)

偏見や差別をした支えしている社会制度や人間の性質について知ることで、認知バイアス(心の働きにある偏り)を減らすことは社会をより良くするために必要なことだと考えます。知らないことは、より習慣に従う、保守的なものになってしまうことになります。

(参考 W・ジェームズの心理 THE BIG ISSUE VOL 403 )