高齢期の意識の変化と経験的意識ー住み慣れた家に住むとは

意識は常に変化している

外からの入ってくる刺激が同一の身体感覚をもう一度与えるということはない、精神や肉体の状態は常に変化しているが、例えば一度、読んだ本を同じものと感じることはないように常に対象ではなく、こちら側が変化していることをその事実だけでも感じることができます。


かつて興味があったことも、意識の変化によって全く興味がなくなる、無反応になるということを理解しなければなりません。


周囲としては、変化する老人の意識の現実を受け入れることが難しいことが多いとは思いますが受け入れることが必要です。


ただ、この無常という考えは、意識は再生することはないという時間の性質から導き出したもので、意識を完全な経験として考えるならば、それは絶対に無理かと言えば、そうとはいいきれないところです。


再経験の可能性は、その経験の意識の深さにかかっていると考えます。


なぜ住み慣れた場所が良いのか

意識の再生について必要な感覚は、そのものに対する親密な思いにあると考えられます。


記憶はそのものに対する親密な思いがあれば、変化する意識も連続したものと感じることができる、例えば、「私の家」という親密さという意識の深さに関係するものが、私の住み慣れた家での生活、環境での自活を支えていると思います。


ただ、親密の度合いは、数値として把握することはできな、周囲の人間がそれに気づくしかないということです。





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