夏休みに高校受験生は国語の対策として何をする方が良いのか 高校入試国語も大学入学試験も、「要点把握」と「情報検索」の組み合わせで問題を構成しています。プラス、文章表現は、内容を把握した上で経験を入れて表現することを求めます。要点把握も情報検索も何度も試験問題ですでに体験済み、文章表現も学習済みというところなのだと思います。小学校か...
動的平衡ー東京都公立高校入学試験 2020から 福岡伸一「動的平衡3」からの出題で、動的平衡とは?を説明する生物学者の文章です。生物学の話なのですが、難解なロジックもなく、やさしく説明するとはこのようなことかと驚くばかりです。秩序を無秩序に還元するのが宇宙の原則で、秩序の崩壊と絶え間なく戦い、秩序を保っているのが生命であ...
高校入学試験国語ー開成高校2020年論説文からみる内容 私立の中でも、難しい高校のイメージがあって、この高校の論説文はさぞ難解なものだろうなと想像するのではないかと思います。三谷尚澄「哲学してもいいですか?」からの出題となっていて、題名から想像がつくと思うが、わかりやすく、語彙のレベルも学術的なものではなく、義務教育の中学校の教...
公立高校入試論説問題は難しいと思う人が大半なのではないかと 論説文であれば、その特性の判断が難しいということがあります。社会学者の文章は、社会構造を解明することが使命なので、より抽象的な表現が多くなります。思いもつかなっかたということを提示したい欲求があることは間違いなく、それだけに常識的な思考ではついていけないものとなります。 例...
親の期待と子供の心理ー話しあうこと 子供はどうしても親の期待に応えたいという気持ちがあって、学習塾に通う子供は、この子はなにをしに来ているのだろうという子供もくることがあります。学習塾に行くことで、「親が安心してくれるということ」「行きたくないないのだが、親にいえない」という本音があるようです。学校の学習と塾...
体感としての数学ー積分は毎日欠かさずやっている 道を渡るときに、車のスピードからどのくらい走るかを考えて渡れるのかどうかを人は予測します。速度を積分すると距離が出てくるのですが、頭は瞬間的にこの作業を行います。 積分は高校3年生で学習するのですが、しないこともある。イメージしにくいものでもあります。人間の頭脳というよりも...
国語の難しさはどこからくるのか 「日本語を学ぶこと」と「国語を学ぶこと」は明らかに違うという感じを受けると思います。日本語を外国語として学ぶ学習者は、日本の学校で学ぶ伝統的な国語文法ではない形で文法を学ぶことになっています。コミュニケーションの道具として学ぶという合目的で学ぶことそれもできるだけ効率的に学...
Working memory 作業記憶と論説文リーディングの関係ー解答をするためには準備になにをする? ワーキングメモリ (working memory:作業記憶,作動記憶)は、メモ機能のようなもので、短期的に脳の前頭前野にある領域に作業の記憶を書き出す機能です。コンピューターでいえばメモリにあたるものといえば理解しやすいところです。 論説文の設問に対応するためには、問題文の...
私立中学受験は、公立の教育への幻想を持たないという気持ちのあらわれ 関東の私立中学受験家庭の多くは、公立中学への期待が少ないことが感じられます。多くのコストをかけても私立中学に入学する価値は、「無駄なく受験をする」ということなのだと思います。例えば、国語ということを念頭に考えると、公立中学では、コミュニケーション、協調性を育てることなど、含...
中学受験をすることの是非について 中学受験の試験問題の中身から考えると、試験問題自体はよくできていて、算数の問題などは、思考力を要する素直な良問が多く、やってみるとなるほどこのような問題に回答できる子に入学してほしいのかとよく理解できます。私立の中学の問題はよりそのあたりのメッセージが明確でもあるような気が...
国語の教育はどこまでさかのぼれるか 早期教育ではありませんが、子供の絵本は、かなりバリエーションがあって利用すれば、驚くほど日本語の基礎力の養成に役立つものが多いことを感じます。その点で図書館を利用することはいいことだと思います。 学校に入学する時に3000語が理解できて、それに聞いてわかる程度のプラスアルフ...
公立高校の国語入試問題から考えるー求められる学力 公立高校の入試問題国語を解いてみるとなにを求めているか理解できます。たいていの県入試問題の構成は、中学生の生活や言語経験から想像のつく内容、中学生の生活からは全く想像がつかない、論説文、古文、論述問題ーというところです。50%程度の正答率であれば、お疲れ様、求められる学力と...
新学習指導要領にみる学校教育ー表現力育成に時間は取れるのか? 新学習指導要領では、「生きて働く知識・技能の習得など、新しい時代に求 められる資質・能力を育成知識の量を削減せず、質の高い理解を図るための 学習過程の質的改善」(文部科学省)ーどのように学ぶかということの記述ですが、「主体的・対話的で深い学びから学習過程を改善する」(文部科...
条件節の理解が弱いときに、コミュニケーションを失敗すること 子供が、「条件節」が理解できない場合には、コミュニケーションを失敗する場合があります。「もし、勉強しなければ、お菓子はあげないよ」という条件節の「お菓子あげない」と言われたことに強くこだわる場合、条件節を理解できていないことがあります。 認知力が弱まった年配者でも、条件の方...
語彙が増えるー情報の連結 使用可能な語彙が増えるというのは、シナプスがつながるというイメージであると思います。断片的な知識がるながって、視界が広がるような感覚を経験したことがあると思います。情報の連結があってはじめて複雑な思考が可能となります。 相手の立場でものを考えるということも、相手の情報の整理...
憲法についてー最もやさしく解説したら 「憲法は、軍隊や警察や裁判所など「国家」を正しく使うためのもの」(木村草太・朝倉世界一 ほとんど憲法 河出書房新社)ー小学生からの憲法入門書からですが、この定義は日本国憲法をまずどのように考えるかという根本的な内容となっています。 条文を直接読むことももちろん大事ですが一つ...
平成29年度の学習指導要領の改定ーその目指すものは? 文科省の小学校学習指導要領(29年度告示解説)に詳しいのですが、未来は予測困難、AIの発展による変化に対応など複雑な状況変化に対応できるよう情報を見極め知識の概念的理解を実現し知識の再構築を図るーといったことが記述されています。 9歳の壁を越えるというレベルの話ではないこと...
具体的思考と抽象的思考の違い 具体物を使用して経験的に考えることを具体的思考と考えるといいと思います。小学校の低学年では、ものの数を数えるときに、実物を数えるという作業を具体物を使用した練習をして数を体感しますが、それ以降は、実物のないものでものごとを説明するようになります。例えば、「憲法とは?」「国会...